2016.05.01更新

 医療費控除は自分だけでなく、生計を一にする家族などのために支払った医療費も対象になります。

 勤務の都合や修学、療養などのために家族と別居している場合でも、余暇にはいつもきまって日常の生活を一緒にしていたり、常に生活費や学資金、療養費などの送金が行われている場合は対象になります。

 次に医療費についてですが、医師または歯科医師による診療や治療の対価は医療費控除の対象になりますが、医師等に対する謝礼金などや健康診断の費用は原則として対象になりません。

 また風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金は対象になりますが、病気の予防や健康増進のために使用するビタミン剤などの購入代金は対象になりません。

 ちなみに要件を満すと、スポーツジムや温泉の利用料が医療費控除の対象になります。

 その要件には、医師の処方に基づく運動療法や治療のための温泉療養であることや、厚生労働大臣が認定した施設であることなどがあります。

 最後に医療費控除は、その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費が対象になります。

 保険金などで補てんされる金額は、その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引き、最終的に10万円(その年の総所得金額等が200万円未満の場合は総所得金額等の5%)を超えた部分の金額が控除の対象になります。

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.04.01更新

 平成25年度の税制改正により、平成28年1月から法人に対する利子割(地方税)が廃止されました。

 これにより平成28年1月1日以降、法人に対して支払われる預金利息等から地方税の特別徴収がされなくなりました。

 利子割は、銀行や信用金庫などの預金や公社債などの利子等に課税され、金融機関などが利子等を支払う際に特別徴収していました。

 具体的には、これまで国税と地方税を合わせて20.315%の税率で課税されていたものが、そのうちの地方税5%が廃止され15.315%になりました。

 仮に預金利息が10万円の場合、国税の15,315円と地方税の5,000円で合計20,315円が特別徴収されていたものが、改正後からは国税の15,315円のみとなりました。

 法人は、法人税割額算出の基となる課税所得に利子も含まれるので、そのままでは利子割との二重課税になってしまいます。

 そのため法人は利子割額を計算し、状況により控除して納税もしくは還付を受けていました。

 今回の利子割廃止により、法人や各都道府県はこれに伴う事務作業が軽減されることになります。

 また各都道府県においては、還付金以上の振込手数料を使って還付することも少なくなかったようで、こうした負担も軽減されるようです。

 なお、利子割の廃止は法人だけで、個人に対して支払われる預金利息等については従来通りに特別徴収されます。

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.03.01更新

 平成28年度政府予算案の一般会計総額は、96.7兆円と過去最大になりました。

 今回は「経済再生と財政健全化の両立」がポイントで、具体的には「一億総活躍社会の実現」「持続可能な社会保障制度の確立」「事前防災・減災対策の充実や老朽化対策など国土強靭化の推進」「教育の質向上や科学技術の基盤強化」などが挙げられています。

 一般会計の歳出内訳は、社会保障関係費が31.9兆円で最も多く全体の約33%を占めています。

 一方、これを支える歳入は税収と公債金でまかなわれます。

 バブル景気の発端といわれるプラザ合意は1985年(昭和60年)でした。

 その昭和60年度の税収は38.2兆円で、バブル景気で一番高かった平成2年度は60.1兆円でした。

 そして今年度は、消費税率が8%になったことや企業業績の向上などにより、57.6兆円の税収が見込まれています。

 国の税収には、法人税・所得税・相続税・贈与税・印紙税・消費税・酒税・たばこ税などさまざまありますが、そのうち最も税収が多いのは所得税で今年度は17.9兆円が見込まれています。

 その他では消費税が17.1兆円、法人税が12.2兆円で、これら3つの税が税収のほとんどを占めます。

 社会保障の負担などで公債金の残高が増える日本ですが、その残高を増やさないためにも経済再生が進み財政が健全化されることを願いたいですね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.02.01更新

 では、問題です!

 決済がクレジットカードだった場合の領収書には、現金決済と同様に印紙が必要となるでしょうか?

 印紙税が課税されるのは、印紙税法で定められた課税文書に限られています。

 つまり印紙が必要かどうかは、作成される文書が「課税文書」に該当するかどうかで決まります。

 例えば現金決済の際に渡す領収書は「金銭の受領事実を証明する目的で作成される文書」であるため、課税文書に該当し印紙税が課税されます。次に問題のクレジットカード決済をした際の領収書です。

 クレジットカードは信用取引により商品を引き渡すものであり、その際に金銭や有価証券の受領はありません。

 そのため表題が「領収書」となっていても、課税文書には該当しません。

 よって印紙は「不要」となります。

 ただし、クレジットカード利用の場合であっても、その旨を領収書に記載しないと課税文書に該当するので注意が必要です。

 クレジットカードによく似たものに、金融機関のキャッシュカードをそのまま使って買い物などの支払いができる「即時決済型のデビットカード」があります。この即時決済型のデビットカードを利用した際の領収書には印紙が必要になります。

 これはクレジットカードが「信用取引」なのに対して、即時決済型のデビットカードは「即時決済」が前提となっているためです。

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.01.01更新

 「現在、社屋について検討しているのですが、社屋を取得する際はどのような税金が必要になるのか教えていただけないでしょうか」というご質問がありました。

 そこで今回は、取得の際に必要な「登録免許税」と「不動産取得税」についてご説明します。

 まずは「登録免許税」についてです。

 土地の売買をして所有権の移転登記を行うと、不動産価額の1.5%の登録免許税が必要になります。

 建物を新築して所有権の保存登記を行った場合には不動産価額の0.4%が、中古建物などを売買で取得して所有権の移転登記を行った場合には不動産価額の2%が必要になります。

 また金融機関からの借入金で取得する場合は抵当権の設定登記を行うため、抵当権設定額の0.4%の登録免許税が必要になります。

 次に「不動産取得税」です。

 こちらは土地や建物を取得後、都道府県から納税通知書が送られてきますが、届くまでに半年以上かかる場合もあるので忘れられがちな税金です。

 不動産取得税の標準税率は、土地は固定資産税評価額の3%で、建物は4%になります。

 なお、特例措置で現在、宅地等の課税標準は2分の1に軽減されています。

 「登録免許税」と「不動産取得税」は取得時のみの課税となりますが、「固定資産税」のように毎年、必要となる税金もあります。

 社屋取得の際にはこちらも考慮しておきたいですね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2015.12.01更新

 平成27年度の税制改正において「国外転出をする場合の譲渡所得等の特例(国外転出時課税)」が創設され、平成27年7月1日から施行されました。

 この制度は「出国税」とも呼ばれ、類似するものは欧米など世界各国においてすでに導入されています。

 税率を意図的に低くしている国や地域で株式などの資産を売り、課税を逃れるのを防止することが目的とされています。

 対象となる資産は、国外転出をする時点で1億円以上になる有価証券や未決済の信用取引などになります。

 具体的には、株式や投資信託などの有価証券、匿名組合契約の出資の持分、未決済の信用取引・発行日取引及び未決済のデリバティブ取引(先物取引・オプション取引など)が対象資産に該当します。

 これらを所有等している一定の居住者に対し対象資産の譲渡等があったものとみなして、その対象資産の含み益に対して所得税が課税されます。

 国外転出後に確定申告書を提出する場合には「国外転出時の対象資産の価額」、国外転出前に確定申告書を提出する場合には「国外転出予定日の3カ月前の日の対象資産の価額」で納税額が計算されます。

 なお、一定の手続をすることで納税猶予制度や税額を減額するなどの措置を受けることができます。

 また海外移住だけでなく1年を超すような海外転勤や留学も含まれるので注意が必要です。

投稿者: 伯税務会計事務所

2015.11.01更新

 「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」が、平成31年6月30日まで延長され、非課税限度額においては最大で3000万円まで拡大されました。

 これは自身が暮らすための住宅の新築や増改築などを行うために、両親や祖父母などの直系尊属から資金贈与を受けた場合、要件を満たすと一定金額について贈与税が非課税になるという制度です。

 これまでは贈与を受けた時期によって摘要される非課税限度額が決まっていましたが、改正後は新築など住宅用家屋の取得等に関する契約締結時期によって決まります。

 また平成27年より良質な住宅用家屋の範囲に、「高齢者等配慮対策等級3」以上のバリアフリー性の高い住宅が追加されるとともに、エコ住宅では旧基準の「省エネルギー対策等級4」から新基準の「断熱等性能等級4」または「一次エネルギー消費量等級4」以上の住宅へと要件が変更されています。

 なおこの「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」に、従来からの「贈与税の暦年課税」や「住宅取得等資金に係る相続時精算課税の特例」を併用することもでき、相続時精算課税の特例を併用する場合は最大5500万円まで非課税となります。

 非課税限度額は、契約時期や工事内容などによっても変わります。

 また適用を受けるための要件も複雑ですから、ご検討の際にはお気軽にご相談ください。

投稿者: 伯税務会計事務所

2015.10.01更新

 平成28年1月から、いよいよマイナンバーの利用が開始されます。

 そこで今回は、「企業」として注意するべき4点を確認しておきましょう。

 1つ目は、マイナンバーは税分野や社会保障など、利用範囲が法律で定められています。それ以外の利用は禁止されています。

 2つ目は、法律で定められた分野以外では、提供してもらうことも禁止されています。関係ない業務でのマイナンバーは受け取らないようにしましょう。

 3つ目は、本人からマイナンバーの提供を受ける際には、その都度、本人であることを確認する必要があります。

 そして4つ目は、マイナンバー漏えいなどの防止、その他適切な管理のための安全管理措置を講じる必要があります。

 以上が最も基本的な注意点になります。マイナンバーは制度面とシステム面の両方から、個人情報を保護するようになっています。

 制度面では、法律に違反した場合の罰則があり、従来より重くなっています。

 また第三者機関が、マイナンバーが適切に管理されているか監視・監督を行います。

 システム面では通信する場合は暗号化がなされ、システムにアクセスできる人も制限されます。

 また個人情報を一元管理するのではなく、分散して管理がされています。

 マイナンバーの導入によって効率性や透明性が高まり、より公平で公正な社会が実現することを期待したいですね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2015.09.01更新

 所得拡大促進税制は、企業の労働分配(給与等支給)を促して個人所得の拡大を図る観点から平成25年度に創設されました。

 平成26年度には消費税率引き上げの中、引き続き民間投資を活性化して個人所得の拡大を後押しするために、制度の適用要件が緩和されて利用しやすくなりました。

 この制度では、青色申告書を提出している法人または個人事業主が、給与等の支給額を規定の割合以上増加させるなどの要件を満たした場合に、雇用者給与等支給増加額の10%を法人税または所得税より税額控除することができます。

 ただ し税額の10%、中小企業者等は20%が控除の上限となります。

 例えばある会社(中小企業者)が従業員の給与を150万円増やした場合を考えてみましょう。

 まずは、給与増加額150万円の10%である15万円が控除の対象になります。

 仮にこの会社の法人税額が100万円だとするならば、その20%である20万円が控除の上限となるため15万円は全額、法人税額より控除することができます。

 この制度を利用するにあたっての最初のチェックポイントは、「雇用者給与等支給額が基準事業年度より一定割合以上増加しているか」「適用年度の雇用者給与等支給額は前事業年度以上の額か」「平均給与等支給額が前事業年度を上回っているか」の3つになります。

 詳細についてはお気軽にご相談ください。

投稿者: 伯税務会計事務所

2015.08.01更新

 「企業から株主に送られてくる株主優待乗車券などは配当所得になるのでしょうか?」というご質問を個人株主の方からいただいたことがあります。

 一般的に株主優待とは、企業が株主にサービスや自社商品などを提供するものをいい、具体的には割引券や優待券、食料品、オリジナルグッズなど様々なものがあります。

 こうした株主優待を行っている企業は、上場企業の3分の1程度といわれています。

 税法では、株主優待券等による配当については次のようになっています。

 「法人の利益の有無に関係なく株主という地位に基づき支給する“旅客運送業を営む法人が自己の交通機関を利用させるために交付する株主優待乗車券等”“映画・演劇等の興行業を営む法人が自己の興行場等において上映する映画の鑑賞等をさせるために交付する株主優待入場券等”“ホテル・旅館業等を営む法人が自己の施設を利用させるために交付する株主優待施設利用券等”“法人が自己の製品等の値引販売を行うことにより供与する利益”“法人が創業記念・増資記念等に際して交付する記念品”で法人が剰余金または利益の処分として取り扱わない場合は配当等に含まれない」とされています。

 そのため株主優待券等による配当は「配当所得」にはなりません。ただし、これらは「雑所得」として扱われるため課税対象にはなります。

投稿者: 伯税務会計事務所

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