2015.08.01更新

 「企業から株主に送られてくる株主優待乗車券などは配当所得になるのでしょうか?」というご質問を個人株主の方からいただいたことがあります。

 一般的に株主優待とは、企業が株主にサービスや自社商品などを提供するものをいい、具体的には割引券や優待券、食料品、オリジナルグッズなど様々なものがあります。

 こうした株主優待を行っている企業は、上場企業の3分の1程度といわれています。

 税法では、株主優待券等による配当については次のようになっています。

 「法人の利益の有無に関係なく株主という地位に基づき支給する“旅客運送業を営む法人が自己の交通機関を利用させるために交付する株主優待乗車券等”“映画・演劇等の興行業を営む法人が自己の興行場等において上映する映画の鑑賞等をさせるために交付する株主優待入場券等”“ホテル・旅館業等を営む法人が自己の施設を利用させるために交付する株主優待施設利用券等”“法人が自己の製品等の値引販売を行うことにより供与する利益”“法人が創業記念・増資記念等に際して交付する記念品”で法人が剰余金または利益の処分として取り扱わない場合は配当等に含まれない」とされています。

 そのため株主優待券等による配当は「配当所得」にはなりません。ただし、これらは「雑所得」として扱われるため課税対象にはなります。

投稿者: 伯税務会計事務所

entryの検索

月別ブログ記事一覧

カテゴリ