2022.09.01更新

 法人企業統計調査をご存知でしょうか。

 これは営利法人などの企業活動の実態を把握するために、標本調査として実施されている統計法に基づく基幹統計調査のひとつです。

 財務省の財務総合政策研究所が1948年以降、毎年行っている調査です。

 この統計調査の中には、業種別・資本金階級別の役員賞与や役員給与の額があります。

 2022年2月に最新年度である2020度の統計年報が発表されました。

 金融・保険業を除いた全産業の平均役員給与は約466万円、平均役員賞与は約13万円でした。

 全体による平均役員給与の上位5業種は、1位から純粋持株会社(約1220万円)、化学工業(約897万円)、非鉄金属製造業(約835万円)、自動車・同付属品製造業(約797万円)、鉄鋼業(約758万円)でした。

 ちなみに純粋持株会社とは、自らは事業活動を行わず、主に子会社の指揮監督を目的とした会社のことです。

 やはり資本金が大きいほど報酬の額も多くなる傾向にあり、全産業において資本金1000万円未満企業の平均役員給与が約358万円に対し、資本金10億円以上企業になると約1771万円となっています。

 金融・保険業以外では58業種、金融・保険業については10業種でそれぞれの資本金階級別に集計されているため、ご覧いただければ自身の業種の状況がよく把握できるのではないでしょうか。

投稿者: 伯税務会計事務所

2022.08.01更新

 取引先の不測の事態は、できることなら避けて通りたいものです。

 しかし商売を営む上では、あらゆるリスクを想定しておかなければなりません。回収困難となった売掛金が少額であれば、それが事業継続に及ぼす影響は小さいでしょう。

 しかしもしも多額の売掛金が回収できない状況になったら、事業継続は難しくなり連鎖倒産という最悪の事態に陥るかもしれません。

 このような「もしも」のときの資金調達として「中小企業倒産防止共済」という制度があります。

 これは国が全額出資している独立行政法人中小企業基盤整備機構という機関が運営をしています。毎月5000円から20万円の範囲で積み立てを行い、現状では800万円(掛金の40倍で掛け止めも可)まで積み立てることができます。

 またメリットとして、掛金は税法上、法人の場合は損金、個人の場合は必要経費に算入することができます。

 そして一番気になる「もしも」のときには、積み立てた掛金総額の10倍の範囲内(最高8000万円)で、回収が困難となった売掛金債権等の額以内の「貸付け」が受けられます。

 しかも「無担保」「無保証人」「無利子」で借り入れることができるのです。財務状況や返済能力などによる金融審査での借り入れではないため「もしも」のときに役立つ制度です。

 何事も用心するに越したことはないですね。

 

投稿者: 伯税務会計事務所

2022.07.01更新

 昨今ではリモートワークが導入されるなど、これまでの働き方が大きく変わりつつあります。

 通勤せずに働けるようになると、会社との距離を考える必要もなく、自分の好きな場所に居を構えることができます。

 多くの会社では、自宅から通う社員に通勤手当を支給しています。

 通勤には公共交通機関やマイカーなどを利用するケースが多いでしょう。

 会社から支給される通勤手当に関しては、所得税では一定額まで非課税となります。

 公共交通機関を利用する場合には1カ月あたり15万円まで、マイカーなどの場合には自宅から会社までの通勤距離に応じて最大31600円までが非課税となります。

 そんな中、ヤフー株式会社はリモートワーク制度である「どこでもオフィス」の改定を発表しました。

 これにより居住地と通勤手段の制限を撤廃し、日本国内であればどこでも勤務が可能となったのです。

 さらに電車や新幹線、バスのみとしていた通勤手段も、特急列車や飛行機の使用も可能にしました。

 常識範囲内であれば、ほぼ全ての公共交通機関で出社できるそうです。

 この制度の対象になるのは全社員に加え、契約社員と嘱託社員を含む約8000人。

 ヤフーは、社員自身が最大限のパフォーマンスを発揮できる環境や場所を選ぶことで、より生産性を高め、さらに創造性を発揮することを期待しているようです。

投稿者: 伯税務会計事務所

2022.06.01更新

 例えば、個人が土地建物を譲渡して利益が出たときは譲渡所得税が発生します。

 しかし一定の要件を満たす場合は、この利益の一部を将来に繰り延べることができます。

 つまり今、納税すべき税金を先延ばしすることができるのです。

 これを「事業用資産の買い換えの特例」といいます。

 当然のことながら、決して税金がゼロになるということではありません。

 この特例が適用されるための要件はかなり複雑で、組み合わせも多いため概要をつかむことが肝要です。

 まず譲渡する資産については、譲渡の日の属する年の1月1日現在に所有期間が10年を超える、国内にある事業用の土地や建物などであること。

 一方、買い換える資産については、国内にある土地や建物などで、土地の場合には300平方メートル以上であること。買い換える土地が売る土地の面積の5倍以内であること。購入してから1年以内に事業に使うことなどです。

 この特例の適用を受けると、売った金額に20%の割合を掛けた額を収入金額として譲渡所得の計算を行います。

 例えば、仮に1000万円の利益が出る譲渡があった場合、80%の800万円分の税金は将来に繰り延べされて、残りの200万円にのみ税金がかかることになります。

 この特例は要件が複雑なため、色々な点で事前に検討が必要になります。詳細についてはお気軽にご相談ください。

投稿者: 伯税務会計事務所

2022.05.01更新

 2022年度の税制改正により住宅ローン控除が改正されました。

 住宅ローン控除の制度は条件によって複雑になっているため、ここでは今回の改正の大きなポイントをご説明します。

 それは「控除率」「控除期間」「住宅の性能による借入限度額の違い」「適用対象者の所得要件の引き下げ」「中古住宅の築年数要件」です。

 控除率は、ローンを組んだ人が得する逆ざやを是正するため一律0.7%に縮小されます。

 控除期間は、2023年までは世の中の経済状況が厳しいことを鑑みて13年間のまま据え置かれます。

 住宅の性能による借入限度額の違いは、今後はカーボンニュートラル実現の観点から認定住宅、ZEH水準省エネ住宅など環境に優しい住宅には上乗せがある一方、省エネ基準に適合しない他の住宅については、住宅ローン控除が受けられないようになっていきます。

 適用対象者の所得要件の引き下げは、所得金額が3000万円以下であったのが2000万円以下に引き下げられます。

 中古住宅の築年数要件は、木造20年・耐火構造25年以下の住宅しか控除が適用されなかったのが、1982年以降に建築された新耐震基準適合住宅であれば要件を満たすことになります。

 今回の改正のポイントとしては、環境に配慮した性能の高い住宅のほうが、より減税の恩恵を受けられる方向になったといえるでしょう。

投稿者: 伯税務会計事務所

2022.04.01更新

 2021年度の税制改正でデジタルトランスフォーメーション(DX)投資促進税制が創設されました。

 これはデジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものにしたり、革新的なイノベーションをもたらせるためのものです。

 クラウド活用やサイバーセキュリティーなどのデジタル関連投資を行うことにより企業に産業競争力をつけてもらう。

 それを後押しすべく、DXの実現に必要な投資を行った場合、特別償却または税額控除を受けられる制度です。

 具体的には2023年3月31日までに改正産業競争力強化法に定める事業適応計画の認定を受けた青色申告法人が、その計画に従って投資を行った際に、その取得価額の30%の特別償却または3%(グループ外の事業者との連携は5%)の税額控除を受けることができます。

 この制度を受けるためにはデジタル要件と企業変革要件の2つを満たす必要があります。

 デジタル要件はデータの連携やクラウド技術の活用などで、企業変革要件は生産性の向上または売り上げの上昇が見込まれることなどです。

 手続きの流れとしては、2023年3月31日までに事業適応計画の認定などの確認を受け、対象となる設備を取得し事業の用に供する必要があります。

 またこの後も計画の実施期間中は、報告書を提出し最終事業年度には成果目標の達成が求められます。

投稿者: 伯税務会計事務所

2022.03.01更新

 ある会社の社長から「自宅を購入する場合、個人名義と会社名義のどちらが良いでしょうか」という質問がありました。

 このような場合、自宅を会社名義にすることで土地建物に関する不動産取得税や登記にかかる登録免許税などの費用が経費として処理できます。

 また購入資金を借入した場合は、その利息についても経費として処理できます。

 さらに建物の減価償却費や、所有している間にかかる修繕費についても同様に経費とすることができます。

 しかし会社は、社長から社宅利用料として家賃を徴収し収入に計上する必要があります。

 とはいえ、その金額については世間相場より安く設定することができます。このように税金などの面で考えると、自宅を個人名義より会社名義にしたほうが、経費としての処理方法や安い家賃など多くのメリットがあります。

 デメリットとしては借入をする場合、会社名義では住宅ローンを組むことができないので、一般的には毎月の返済や利息の支払いが個人名義の場合より増えることが多いでしょう。

 さらに住宅ローンを利用すれば万一、返済中に亡くなったとしても団体信用生命保険により残金を返済する必要はなくなりますが、このような恩恵も受けられません。

 不動産の名義を変更することは容易ではないため自身の置かれた状況を踏まえた上で慎重に判断しましょう。

投稿者: 伯税務会計事務所

2022.02.01更新

 「ワーケーション」「ブレジャー」という言葉をご存じでしょうか。

 ワーケーションとは「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語で、テレワークなどを活用しながら普段の職場とは異なる場所で、余暇を楽しみつつ仕事を行うことです。

 ブレジャーとは「ビジネス」と「レジャー」を組み合わせた造語で、出張先などで滞在を延長して余暇を楽しむことです。

 観光庁ではテレワークが浸透し、働き方が多様化しているなかで仕事と休暇を組み合わせた新たな旅のスタイルとして普及を促進しています。

 とはいえ、会社側からすれば税務処理などの実務面が気になることでしょう。

 これは何を主たる目的としているかによって取り扱いが変わります。例えば、従業員が私的な旅行で空き時間にテレワークを行うようなケースについて往復の交通費を会社が負担した場合は、原則として従業員に対する給与となります。

 また業務の遂行上必要な研修旅行などに併せてその旅行先で私的な観光を行う際に会社が負担した往復の交通費については、会社の経費として認められ従業員の給与として課税する必要はありません。

 ただし、研修施設など業務に関する場所までの交通費に限られます。

 会社の業務と私的な余暇を兼ねているため取り扱いは複雑になります

投稿者: 伯税務会計事務所

2022.01.04更新

 開催の可否はあったものの終わってみれば「感動をありがとう」の東京2020オリンピック・パラリンピック。日本選手が獲得したメダルは金が27個、銀が14個、銅が17個で合計58個。

 パラリンピックでは金が13個、銀が15個、銅が23個で合計51個という見事な結果でした。

 オリンピック・パラリンピック競技のメダリストに対しては、それぞれ日本オリンピック委員会(JOC)、日本障がい者スポーツ協会(JPSA)から報奨金が支給されます。

 その内訳はオリンピック競技では金メダル500万円、銀メダル200万円、銅メダル100万円。パラリンピック競技では金メダル300万円、銀メダル200万円、銅メダル100万円が支給されます。

 国としてはメダリストの栄誉を称える観点から、上記の報奨金については所得税と住民税を非課税としています。

 これに加えて指定された団体から交付される報奨金についても上限付きで非課税措置の対象となっています。

 競技団体やスポンサーからの報奨金はさまざまであり、ある競技では所属企業から1億円の報奨金が支給されたり、協会から1000万円の報奨金が支給される選手もいれば「報奨金は出さない」という競技団体もあるようです。

 私たちに夢と感動を与えてくれた選手にはそれ相応の見返りがあってもいいとは思うのですが、こればかりは何とも言えませんね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2021.12.01更新

 市場で取り引きされている不動産の価格を「実勢価格」といいますが、この他にも「公示価格」「基準地価」「路線価」などがあります。

 これらの価格は公的機関が発表している土地の値段です。

 公示価格は国土交通省、基準地価は各都道府県、路線価は国税庁から公表されます。

 国税庁の路線価は、毎年7月1日に最新年分が公表されます。2021年分においては8都市で上昇、17都市で横ばい、22都市で下落しました。

 全国で一番高い路線価は1986年から36年連続で東京都中央区銀座5丁目銀座中央通りで、今回も1平方メートルあたり4272万円と高額でしたが、それでも前年に比べると減少しているようです。

 コロナ禍の影響で外国人観光客などが激減し、飲食店や各種物販店舗などの収益性が低下したことが主な原因と思われます。

 このように昨今の世界情勢は土地の価格にも少なからず影響を及ぼしているのです。

 実際の土地の売買は、売り手と買い手の間で合意した価格により取り引きされますが、その価格の大体の目安を他の価格から算出することもできます。

 一般的に実勢価格は公示価格の1.1~1.2倍が目安といわれており、路線価は公示価格の80%くらいの価値水準となるように設定されています。

 これらの価格が分かれば自分が所有する土地の大体の実勢価格を知る参考となりますね。

投稿者: 伯税務会計事務所

前へ

entryの検索

月別ブログ記事一覧

カテゴリ