2018.04.01更新

 新聞などでも取り上げられたことのある「タワーマンションの固定資産税見直し」というお話はご存知でしょうか。

 これは、一般的に高層マンションの上層階の部屋が低層階よりも取引価格が高いのに、上層階でも低層階でも固定資産税が同じ(床面積などが同じ場合)というのは「公平な税負担」とは言えないので見直そうというお話です。

 まずは、よく耳にする「タワーマンション」という用語についてですが、この用語には階数や法的な基準などの定義はありません。

 「タワーマンション」とは通称で、一般的に「高さ60m以上、階数でおよそ20階建て以上の住居用建築物」に使われているようです。

 今回の見直しでは、平成30年度から新たに課税されることとなる高さ60mを超える建築物(建築基準法上の超高層建築物)で、複数の階に住戸が所在している建築物が対象になります。

 なお、平成29年4月1日前に売買契約が締結された住戸を含む建築物は対象外になります。

 課税額は、階が1つ上がるごとに約0.26%ずつ税額が増えます。

 例えば1階を100とすると、40階の部屋ならば1階に比べて約10%高くなります。

 また階数だけでなく、天井の高さや付帯設備が他の部屋と著しい差がある場合には、その差に応じた補正が行われます。

 なお、都市計画税や不動産取得税についても同様に見直しが行われています。

投稿者: 伯税務会計事務所

2018.03.01更新

 「仮想通貨元年」と呼ばれた2017年は、ビットコインなどの仮想通貨を物品やサービスへの支払い手段として認める法律が国内で初めて施行されました。

 昨年はこの仮想通貨の急激な値上がりにより、多額の利益を手にした人もいるようです。

 仮想通貨による損益は原則として雑所得になり所得税の課税対象となります。

 給与所得者で、給与所得や退職所得以外の所得が20万円以下であるならば確定申告をする必要はありませんが、2カ所以上から給与を得ており確定申告が必要な人や個人事業主などは、20万円以下であっても申告が必要になります。

 雑所得は雑所得以外の他の所得と損益通算ができません。

 そのため仮想通貨の取り引きで損失が出た場合でも、給与所得や事業所得などと相殺することができません。

 またその損失は翌年以降に繰り越すこともできません。

 例えば今年に100万円の損失を出し、翌年に200万円の利益を得た場合、前年の損失を繰り越すことができないので、翌年は200万円に対してそのまま課税されることになります。

 最後に、仮想通貨による損益は原則、雑所得になるとお話ししましたが、例えば事業所得者が事業用資産としてビットコインを保有し、決済手段として使用している場合、その使用により発生した損益は事業に関連する所得と考えられるため事業所得になります。

投稿者: 伯税務会計事務所

2018.02.01更新

 国税庁より昨年の9月に平成28年分の「民間給与実態統計調査」が発表されました。

 この調査の特徴は、従業員1人から5000人以上の事業所まで広く調査されていることや、給与階級別・性別・年齢階層・勤続年数別による給与所得者の分布が分かることです。

 また企業規模別に給与の実態が分かることも特徴のひとつといえます。

 平成28年の1年を通じて勤務した給与所得者の人数は4869万人で、前年に比べて75万人増えました。

 また平均給与は422万円で1.2万円増えています。

 男女別では、男性が2862万人で521万円、女性が2007万人で280万円になります。

 前年に比べると、給与所得者数では男性31万人増で女性が44万人増、平均給与では男性0.6万円増で女性が3.7万円増となっています。

  次に雇用形態別でみてみると正規は487万円、それに対して非正規は172万円になります。

 事業所の規模別で平均給与を比較すると、事業所規模10~29人では393万円(給与355万円・賞与38万円)に対して、事業所規模5000人以上では509万円(給与398万円・賞与111万円)と、事業所規模による平均給与の差は賞与によるところが大きいことが分かります。

 業種別の平均給与では「電気・ガス・熱供給・水道業」の769万円が最も高く、最も低い「宿泊業・飲食サービス業」234万円の3倍以上でした。

投稿者: 伯税務会計事務所

2018.01.04更新

 平成29年度の税制改正で、事業承継税制(非上場株式に関する贈与税・相続税の納税猶予制度)の見直しがありました。

 今回の改正では「雇用要件の見直し」と「生前贈与の税制優遇強化」がポイントになります。

 これまで事業承継税制の適用を受けるには、従業員数を5年平均で80%維持する必要がありました。

 しかし、小規模な企業では従業員が4~5人のところも珍しくありません。

 例えば4人の従業員が3人になれば75%になってしまいます。

 昨今の深刻な人手不足の状況下で、特に小規模な企業が従業員数を維持することは大変難しく、事業承継税制の適用は高いハードルでした。

 そこで今回の改正では、小規模な企業でも事業承継税制を活用しやすくなるように、従業員5人以下の場合は1人減っても適用ができるようになりました。

 また従来は贈与税の納税猶予の適用を受けていても、その猶予期間中に雇用などの要件を満たせなくなると適用は取り消され、高額な贈与税を支払う必要がありましたが、今回の改正で相続時精算課税制度との併用が認められるようになりました。

 相続時精算課税は贈与額のうち最大2500万円までを控除でき、控除額を超えた場合も超えた金額の20%の贈与税を納めればよいので、贈与税納税猶予が取り消しになった場合の負担が軽減されることになります。

投稿者: 伯税務会計事務所

2017.12.01更新

 「私が所有する土地に娘夫婦が家を建てて20年ほどになります。

 私には娘と息子の2人の子どもがいるのですが、娘が暮らすその土地は娘に相続をさせたいと考えています。

 私が亡くなった後に遺産相続で子どもたちに争って欲しくないため、今のうちに手を打っておきたいので何か対策を教えてください」というご質問がありました。

 「わが家に限って」と思いたいところですが、遺産相続でもめるケースは少なくないようです。

 しかし、もめないためにと何の対策もなく生前に贈与をしてしまうと、多額の贈与税がかかることに・・・。

 そこで、知っておきたいのが「相続時精算課税」という制度です。

 この制度は、60歳以上の祖父母・父母から、20歳以上の子・孫に対して財産を贈与した場合、2500万円までであれば贈与財産の種類や金額、回数に関係なく贈与税がかかりません。

 ただし、相続時にその贈与した財産も他の相続財産に含めて相続税の計算をすることになります。

 メリットは、事前に財産が移転できるので争族のリスクが減ることや、将来、値上がりするような財産であれば、贈与時の評価で固定されるため相続税の負担を軽減できることでしょう。

 デメリットは、一度この制度を選択すると暦年控除が使えなくなることや、相続に比べて不動産の登記コストが高くなることなどでしょう。

投稿者: 伯税務会計事務所

2017.11.01更新

 「結婚して30年以上が経ちます。

 結婚当初に購入した現在の住まいはずいぶん古くなり、あちらこちらで修繕が必要になってきました。

 そのためこの機会に、建て替えをしようと思っています。

 資金については私の退職金を利用するつもりですが、建物の所有権登記では妻にも2000万円程度の持分を持たせたいと思っています。

 このような状況ですが、贈与税がかからない方法はないものでしょうか?」といったご質問がありました。

 結論から言いますと、今回のご質問者の場合は「贈与税の配偶者控除」という特例を適用すれば贈与税はかかりません。

 これは婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合、基礎控除110万円のほかに最高2000万円までの控除(配偶者控除)ができるという特例です。

 ただし、同じ配偶者からの贈与については、一生に一度しか適用を受けることができません。

 また日本国内にある居住用不動産が対象になるため「海外移住をするため海外での住まい購入の際に利用する」ということもできません。

 その他には、贈与税はかかりませんが不動産取得税や登録免許税はかかります。

 また建物の持分により相続時の小規模宅地等の特例や、譲渡時の居住用財産の3000万円特別控除等を利用する際の適用要件に影響しますので注意が必要です。

投稿者: 伯税務会計事務所

2017.10.01更新

 「中小企業経営強化税制」は、従来の中小企業投資促進税制の上乗せ措置が改められて独立した制度になったものです。

 サービス産業はわが国GDPの約7割を占めています。

 その生産性の向上を図るために、今回は対象設備に工具器具備品(ルームエアコン・冷蔵陳列棚など)や建物附属設備(エレベーター・高圧受電設備など)が加わりました。

 この制度には、青色申告書を提出する中小企業者等が平成29年4月1日から平成31年3月31日に、中小企業等経営強化法の認定を受けた経営力向上計画に基づき、一定の設備を新規取得等して指定事業で利用するなどの条件があります。

 設備は生産性向上設備(A類型)と収益力強化設備(B類型)の2つがあり、A類型は「生産性が旧モデル比で年平均1%以上向上する設備」とされ機械装置・測定工具および検査工具・器具備品・建物附属設備などが、B類型は「投資収益率が年平均5%以上の投資計画に係る設備」とされ機械装置・工具・器具備品・建物附属設備などが対象です。

 法人税、所得税の税制措置としては、即時償却(購入事業年度に取得価額の100%を償却)または取得価額の10%の税額控除(資本金3000万円超1億円以下の法人は7%)があり、いずれかを選択することができます。

 また新たに購入した設備にかかる固定資産税は3年間、半額になります。

投稿者: 伯税務会計事務所

2017.09.01更新

 研究開発投資を増やして企業競争力を高めることなどを目的に、研究開発税制が見直しされました。

 改正前は「総額型」「増加型」「高水準型」「オープンイノベーション型」の4つに分かれていましたが、その中の「増加型」と「高水準型」は平成28年度末までの時限措置でした。

 改正後は「増加型」が「総額型」に組み込まれ、「高水準型」は適用期限が2年間延長され、「総額型」「高水準型」「オープンイノベーション型」の3つになりました。

 「総額型」の税額控除率は、試験研究費の増減に応じて6~14%(中小法人は12~17%)に拡充されました。

 控除限度額も一定の要件を満たした場合、従来の法人税額の25%に0~10%の上乗せが可能になりましたが、高水準型との選択制となります。

 ただしどちらの上乗せも2年間の時限措置となります(税額控除率については一定率以上)。

 また「オープンイノベーション型」は手続きの見直しにより使い勝手の向上が図られています。

 近年では、IoTやビッグデータ、人工知能などを活用した「第4次産業革命」が進展しています。

 これらの技術を活用する新たなビジネス開発を後押しするために、これまでの製造業による「モノ作りの研究開発」に加えて、ビッグデータなどを活用した第4次産業革命型の「サービスの開発」が試験研究費の定義に追加されました。

投稿者: 伯税務会計事務所

2017.08.01更新

 税務調査はさまざまありますが、おおよそ「課税処分のための調査」「滞納処分のための調査」「犯則事件のための調査」の3つに分類できます。

 「課税処分のための調査」とは、課税処分をするための資料を収集することを目的とした調査です。

 納税者の申告内容が正しいかどうかを判断するために、帳簿や請求書などの書類をチェックします。

 これは国税通則法に規定されている質問検査権に基づく調査になります。

 「滞納処分のための調査」とは、滞納になっている税金がある場合、滞納処分手続きをするにあたり滞納者の財産の有無・所在・種類・数量・価額・利用状況・第三者の権利の有無などを明らかにする調査です。

 これは国税徴収法による調査となります。

 「犯則事件のための調査」は、査察調査のことを指します。

 不正の手段を使い故意に税を免れた場合には、正当な税を課すほかに刑罰を科すことが税法に定められています。

 この調査は、裁判官の許可を得ているので任意調査ではなく強制捜査になり、実質的には刑事手続きと同じように進められます。

 国税庁の発表によると法人税の実地調査件数は、平成24事務年度9.3万件、平成25事務年度9.1万件、平成26事務年度9.5万件となっています。

 日本の法人数が約260万社ですから、実地調査は3.5%前後の割合で行われていることになります。

投稿者: 伯税務会計事務所

2017.07.01更新

 個人が上場株式などを保有・譲渡した場合のお話です。

 株式などを保有して配当金が、または譲渡をして譲渡益があった場合などには 税金がかかります。

 株式取引をする口座には「一般口座」や「特定口座」などがあり、一般口座は自分で年間の譲渡損益を計算して確定申告を行います。

 特定口座には「源泉徴収口座」と「簡易申告口座」があり、源泉徴収口座では金融商品取引業者等(証券会社など)が年間の譲渡損益等を計算して源泉徴収するため原則、確定申告は不要になります。

 源泉徴収税率は、所得税・復興特別所得税15.315%に住民税5%の合計20.315%となります。

 簡易申告口座は、金融商品取引業者等が年間の譲渡損益を計算してくれますが、確定申告は自分で行います。

 譲渡した株に損失が生じた場合は確定申告をすることにより、3年間損失を繰り越せて翌年以降の譲渡益と損益通算することが可能です。

 平成26年よりNISA(少額投資非課税制度)がスタートしており、現在では年間120万円(最大非課税投資総額120万円×5年間)を上限として非課税投資枠が設定されています。

 この非課税口座(NISA口座)を利用すると、上場株式などの配当金や譲渡益が非課税になります。

 なお、平成28年4月からは20歳未満を対象としたジュニアNISA制度(年間上限額80万円)もスタートしています。

投稿者: 伯税務会計事務所

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