2016.11.15更新

 「分かりました」と言いながら、ちっとも分かっていない人。

 歌の文句のようですが、このような人はたくさんいます。

 商売をしていればよくお分かりでしょう。本人に悪気はありません。なぜならその場では分かったつもりでいるからです。

 ところが実際にはほとんど忘れてしまうので、結局また同じことを伝える羽目になります。

 本人に問題がある場合もありますが、「分かったつもり」は誰にでも起こることなのです。

 もちろん自分自身が「ちっとも分かっていない人」になっていることもあるでしょう。

 さて、次の問いは行動変化を起こすための研修で使う手法です。

 ●聞いたことは(  ) ●見たことは(  ) ●やったことは(  )

 (  )には「分かる/身に付く・覚えている・忘れる」のどれかが入ります。

 正解は、「聞いたことは忘れる」「見たことは覚えている」「やったことは分かる/身に付く」です。

 では、「(  )ことは使う」の(  )にはどんな言葉が入るでしょうか。「ふ(腑)に落ちる」の「腑」とは「心の底」のこと。

 口でいくら「分かりました」と言っても、心の底で納得しないとふに落ちないようです。

 それでは、心の底で納得するためにはどうしたらいいのか。その答えが「(  )ことは使う」につながります。

 「気付いたことは使う」もしくは「発見したことは使う」。

 要するに、自分で見付けたことは自ら行動に移すということです。

 自分で見付けたから忘れにくく、忘れないから使うという単純な原理ですが、そこには「自分で気付いた」という喜びがあることを見逃してはいけません。

 自分で答えを見付けた喜びが行動の第一歩になるのです。

 自分で考えなくてもすぐに答えが手に入る便利な時代ですが、それが行動に結びついていなければ、その答えにあなたは納得していないのかもしれません。

 まずは自分自身や目の前の商売を振り返ってみてください。あなたはその答えに心の底で納得していますか?

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.10.15更新

 「アホウドリ」という名前の鳥がいます。

 一説には、ほとんど人間と接触しないので警戒心が少なく、簡単に捕まえられるアホな鳥だからという不名誉な理由でその名が付いたそうです。

 ところが、アホウドリはとても賢い人生設計で生きています。

 野生のアホウドリの寿命は15年から20年。野鳥では異例の長生きです。

 1年に1回だけ産卵し、1回の産卵では1個の卵しか産みません。

 産卵後はほぼ1年かけてひなをかえし、育てて教育します。

 ひなの育成には多くの時間がかかるので卵を産まない年もあります。

 子育てする場所は絶海の孤島。

 場所は限られている反面、哺乳類などの外敵が来ないので安全に子育てできます。

 外敵の少ない孤島で長生きして子どもを大切に育てる。これがアホウドリの人生設計です。

 己をよく知った上での見事なやり方ですね。

 アメリカのミッドウェー環礁国立自然保護区には、特に賢いアホウドリが住んでいます。推定年齢65歳以上。

 確認されている限りでは世界最高齢の野鳥というだけでも大したものなのに、つい数年前にも産卵し、これまでに30羽以上のひなを育てあげたそうです。

 環境汚染などで生存環境が悪化する中、通常の3倍以上も生き続ける大ベテランのこのアホウドリを研究者たちは「ウィズダム(知恵)」と呼んでいるとか。

 肩書きが社長でも経営者にはなれません。

 経営者と呼ばれることはあっても、実際に経営ができなければニックネームと同じになってしまいます。

 「経営者の仕事はシミュレーションに尽きる」と言った人がいますが、確かに経営には知恵が必要です。

 ひょうひょうとしながらも商売がうまくいっているなら、その人は陰で何十回もシミュレーションをしてお金と人を動かしているのかもしれません。

 自分をよく知り、優先順位を的確に判断してシミュレーションを繰り返し、最善の策を取っていくのが経営だとすれば、アホウドリは立派な経営者です。

 経営者というニックネームに甘んじてはいけません。

 アホウドリに負けない商売設計で先へ先へと進んでいきたいものですね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.09.15更新

 人の成功を素直に喜べないことは誰にでもあるでしょう。

 そんなとき「あいつは運が良かっただけさ」とか、「今回は俺に運が向いてこなかった」などと自分を慰めてみても後味は悪いものです。

 マーフィーの法則によれば、運は均等にあるそうです。

「この世に運のいい人も、悪い人も存在しません。ただひとついえることは、運を引き寄せられる人と引き寄せられない人がいるだけで、運は均等にあります」。

 たとえ自分に都合の悪いことがあっても「運」のせいにするのではなく、良い結果が後からついてくるような行動にシフトしてみませんか。

 今から100年以上前に、イギリスの作家ジェームズ・アレンが『「原因」と「結果」の法則』という本を書きました。

 成功哲学の祖デール・カーネギーにも大きな影響を与えた人です。

 その本にはこう書かれています。

 「私たちがこれまで考えてきたこと(原因)が、私たちを、いまの環境(結果)に運んできたのです」。

 つまり毎日の仕事は「原因という種まき」ともいえます。

 商売で成果が出たとしたら成果が出るような種をまいたということで、運が良かったわけではない。

 失敗も運のせいではなく、まいた種に問題があったから。

 商売の浮き沈みを原因と結果の法則に当てはめるとこうなるのではないでしょうか。

 原因があって結果がある。

 至って当たり前のことですが、100年も前からいわれていることがちゃんと実践できていないから、つい運のせいにしてしまうのでしょう。

 原因は目の前にあるとは限りません。

 いつまいたか忘れてしまったような種が思わぬときに芽を出すこともあります。

 思うような結果にならないときは謙虚に結果を受け入れて、次は「良い結果」に結びつくような種をまく。

 この繰り返しを「仕事」と呼ぶのかもしれません。

 同書にはこうも書かれています。

 「自分の環境を直接はコントロールできないかもしれません。でも、自分の思いは完璧にコントロールできます」。

 やはりすべては自分次第というわけですね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.08.30更新

今年も国立市の決算審査を終え。報告書を佐藤市長に提出いたしました。

H28審査

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.08.15更新

 ソフトウェア販売会社アシストの創設者であるビル・トッテン氏は週休3日だそうです。

 本社は東京ですが、土日月の3日間は京都で暮らして本格的に農業をされているとか。

 経営者だから自由にしているのではありません。

 トッテン氏いわく「低成長が続く日本経済は縮小していくだろうから、雇用を維持しながら会社を存続させるには、賃金カットやワークシェアリングを進めたりして社員に負担を強いることになる。

 そうなったら休日を使った家庭菜園は食費の節約になるはずだ」と。

 つまりトッテン氏は会社と社員の将来を見据え、自分が1つのモデルケースになろうとしているのです。

 同社は数年前から「週休3日」や「週1回在宅勤務」を導入したものの、なかなか社員に浸透しませんでした。

 そこでまずは自分が家庭菜園を始め、自給自足に近い生活にチャレンジして、それを見た社員がどう行動するかを待ったそうです。

 日本経済が今の6割になっても800人以上の社員をリストラしないと宣言しているこの会社は、経営者が自ら縮小時代への備えを率先して行動で示しているのでしょう。

 経営者の仕事とは何でしょうか。

 試しにインターネットで「社長の仕事とは」で検索してみると、「理念を語る」「戦略の立案」「人材育成」などさまざまな意見がありました。どれも確かに社長の仕事です。

 しかし、大事な仕事が抜けているように思います。

 それは「経営者にしかできないこと」です。

 トッテン氏の行動が社員に大きな影響を及ぼすのはトッテン氏が経営者だからであり、経営者の掲げる企業哲学に社員が共感を覚えるからです。

 朝一番にトイレ掃除をする。

 現場に出向いて社員を激励する。

 情熱をもって仕事に取り組む。

 どれも経営者が自らやるからこそ社員の心に響きます。

 逆に「経費削減だ」と言って極端に冷房などを節約し過ぎると、経営者がやるからこそ社員のモチベーションが下がります。

 「経営者にしかできない仕事」を今一度、自分に問うてみましょう。

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.07.15更新

 何かをしようとするとき、またはしているとき、私たちの意識は外を向きがちです。

 「外」とは「他人」や「世間」のこと。人の言葉や考えに学ぼうと、他人ばかりを気にしていませんか。

 世間にスポットライトを当て、世間に自分を合わせようとしていませんか。

 人の評価を気にしたり、誰かのせいにしてみたり、世の中が良くないとかやり方が悪いとか、外ばかりに目や心が向いていないでしょうか。

 ここ数年は名言集がよく売れているようです。

 先人の英知にあふれた言葉にはありがたい教えがあり、名言に触れることで成長する自分がいるのも確かです。

 けれど「あなたにとっての成功とは何ですか?」と聞かれたら、果たして自分の言葉で答えられるでしょうか。

 外にばかり向かって追い求めようとする心を自分の内側に向け返し、本来の自分を照らすことを「回光返照」(かいこうへんしょう/えこうへんしょう)といいます。

 外に向けていたライトを内なる自分に向け、心の中を照らし出し、自分自身を省みるのです。

 外に向かって求める心が悪いのではありません。

 回光返照とは「外にばかり心を向けて他人の考えをなぞっていると、本来の自分を見失ってしまいますよ」という禅の教えです。

 時には内なる自分に光を当てて純粋な自分と向き合い、その自分が曇ったり汚れたりしていないか確かめてみてください。

 己の心を明るく照らせば真実の自分が現れます。その自分でもう一度考え、取り組んでみましょう。

 流行や人まねではなく、自分が大事にしたいこと、自分がやりたいこと、自分が求めること、自分だからできること。

 それが「真実」です。

 チルチルとミチルが探し求めていた幸せの青い鳥は、結局のところ二人に最も身近なところ、家の鳥かごの中にいました。

 今、抱えている商売の問題や悩みも、最終的には自分で決断するとなれば、やはり答えは自分の中にあるのかもしれません。

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.06.15更新

 「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」と言ったのは山本五十六元帥でした。

 「真のリーダーとは?」を論じるときによく引用される有名なこの言葉は、「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」と続きます。

 また孔子が論語で述べた「能(よ)く五つの者を天下に行なうを仁と為す。

 恭(きょう)寛(かん)信(しん)敏(びん)惠(けい)なり」も、リーダーの心得として時代を越えた教えとなっています。

 「恭」とは部下(相手)に対して敬意を持って接すること。丁寧で慎み深く振る舞えば、あなどられることはありません。

 「寛」とは部下(相手)に対して心広く寛大に応対すること。懐(ふところ)の広い人は慕われます。

 「信」とは発言と行動を一致させて信頼を得ること。言行一致は信頼関係のベースです。

 「敏」とは仕事が的確で迅速であること。すなわち実力が身に付いていることです。 

 「惠」とは思いやりを持って人に接すること。部下や同僚、取引先といった周囲の人々に対して深い思いやりを示すと、そこに協調と自覚が生まれます。

 各自が自分のやるべきことを自覚したとき、マンパワーは最高の形となって結果を導くでしょう。

 「リーダー」の定義に正解はありません。際だったカリスマ性で人々を魅了し、自分が輝くことでヒーロー的存在となって組織を統率するタイプのリーダーもいれば、陰の立て役者として人を輝かせることで求心力を発揮するタイプのリーダーもいます。

 どんなタイプのリーダーであれ、まずは自分が行動し、先に与えて、尊重し、信頼して見守る姿勢が不可欠ではないでしょうか。

 最後に、「伝説の経営者」と呼ばれたジャック・ウェルチの言葉を添えておきます。

 「リーダーになる前は、成功とはすべて自分自身の成長を指している。

 だがリーダーになれば、成功とは他の人の成長を意味する」

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.05.15更新

 子どもの頃は親に学生時代は先生に、「分かったか?」と聞かれ、「分かりました」と答えながら本当は何も分かっていなかったことはありませんか。

 会社では上司と部下の間で同じことが起こっているかもしれません。

 この場合、上司の指示が部下にちゃんと伝わっているかどうか、まずはそこから考えてみる必要がありそうです。

 例えば「定期的に顧客をフォローするように」という指示は「うまい指示」とは言えません。

 なぜなら「定期的」や「顧客フォロー」の内容があいまいだからです。

 「定期的」とは週に一度なのか1カ月に一度なのか。

 何をすれば「顧客フォロー」なのか。

 そこを部下に言わなければ指示の意図が伝わらず、上司としても「やった」「やらない」を評価できません。

 評価できない指示は「まずい指示」の典型かもしれません。

 「先月に注文をしてくれた客先には週に一度、顔を出して、使い方で分からないことはないかを直接確認しておくように」。

 こうした具体的な指示なら部下は自分のやるべきことをイメージできます。

 上司と部下との間で「定期的」や「顧客フォロー」の認識がずれることもありません。

 指示に対する行動を評価することもできるでしょう。

 「うま指示」の条件は、第一に相手が指示の内容を具体的にイメージできること。

 具体的にイメージできないと実際の行動が伴わず、口先だけの「分かりました」になりがちです。

 次に、評価できる指示であること。

 「売り上げアップ」は一見評価できそうですが、どの程度が「売り上げアップ」なのかが不明瞭です。

 その点、いわゆる数値目標なら結果は一目瞭然で評価も可能になります。

 具体的で評価可能な「うまい指示」には、最低でも「いつまでに、何を、どうするか」が必要でしょう。

 「顧客と信頼関係を築いてこい」のひと言で信頼関係を築いてくる部下は優秀ですが、ごく少数だと思ったほうがいいかもしれません。

 言葉だけ投げかけても部下に行動を促すことは困難です。

 具体的なイメージができるからこそ、人は行動に移すことができるのではないでしょうか。

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.04.15更新

 極めて短い時間を「刹那(せつな)」といいます。

 仏教の時間の概念において最小単位である「刹那」は、約75分の1秒だといわれています。つまり「一瞬」です。

 絶え間なく続いているように思える時間は「刹那」の連続で、あっという一瞬の間にすべての物事が変化していることになります。

 刹那の連続で過去が現在になり、さらに未来へと連なっていくのでしょう。

 この世に存在するあらゆるものは移り変わっていきます。

 すべてが一刻一刻、一瞬一瞬と変化して、変わらないものは何ひとつありません。

 それが「諸行無常」で、お釈迦様の悟りを表す言葉のひとつです。

 「諸行無常」の意味を頭では理解していても、実感するのは難しいものです。

 久しぶりに会った人の変化には敏感でも毎日、顔を合わせている人の変化には気付きにくく、何も変わっていないように見えることさえあります。

 自分のことも同じでしょう。

 10年前の写真を見れば変化は一目瞭然ですが、1年前くらいの写真では変化が読み取れないかもしれません。

 けれどそれは錯覚です。

 私たちは1年ごと確実に変化しています。

 1年経てばひとつ年を重ね、その分だけ老いてもいます。

 1年で変化しているということは、1日ごとにも変わっているわけです。

 1日で変化しているのなら1時間、1分、1秒、刹那ごとにあらゆるものが変化しているのでしょう。

 言い換えれば、刹那の連続で1年、10年、そして一生となっていくのです。

 こうしている間にもどんどん時間は過ぎていき、すべては変化しながら少しずつ老いて人生の終わりに近づいていきます。

 時間は命と同じです。

 生まれたばかりの赤ちゃんも80歳の人も、残された時間が減っていくことに変わりはありません。

 実感するのが難しいだけで、誰でも刹那、刹那に命が失われています。

 時間の無駄遣いは命の無駄遣いだと思えば、少しは「今」を大事に生きられるでしょうか。

 お釈迦様の悟りには達せずとも、せめて「今日一日を大事にしよう」という気持ちで毎日を積み重ね、商売に精進していきたいものですね。

投稿者: 伯税務会計事務所

2016.03.15更新

 最近、時間を忘れてまで何かに没頭したことがあるでしょうか。

 そこで今回は仕事に集中するためのヒントです。

 時間の感覚がなくなるほどある行為に没頭した状態を「フロー状態(flow=流れる)」と呼ぶそうです。

 つまり流れに乗っている状態のことです。

 スポーツ選手がよく「無心で集中できました」と言ったりしますが、フロー状態では常に高い集中力を発揮できるので、パフォーマンスが向上して良い結果が出せるのでしょう。

 さらに没頭しているフロー状態から一時的に起こる極限の集中状態を「ゾーン」と呼ぶそうです。

 動いている相手やボールが止まって見えたり、視覚や聴覚が非常に鋭くなったりするのは、「ゾーンに入った」ということです。

 一流のスポーツ選手は自分でその状態を作り出せるので、ある程度意識的にゾーンに入ることができるといわれています。

 ゾーンを作り出す方法は人によりますが、ラグビーの五郎丸選手の「ルーティン」は、まさにゾーンに入るための集中の儀式でしょう。

 以前は「フロー状態」も「ゾーン」も才能のひとつだと考えられていました。

 しかし、さまざまな分野で集中力とパフォーマンス向上の検証がなされ、現在ではトレーニングや工夫次第である程度、集中力をコントロールできるとされています。

 一流アスリートのようにはいかなくても、集中力を高めるちょっとしたコツを覚えておいて、仕事がはかどらないときに試してみてはいかがでしょう。

 おすすめは「集中ワード」。

 集中ワードとは自分のやる気を高める言葉です。

 あらかじめ紙に集中ワードを書いておき、集中力が落ちてきたらそれを見ます。

 「達成したらおいしいものを食べに行く」などの自分へのごほうびや、「がんばれ!」「絶対達成!」「俺ならできる!」といった自分への励ましは想像以上にやる気を刺激するそうです。

 ちなみに印刷された文字より、自分の手書き文字を見たほうが脳は反応しやすいとか。商売の流れに乗るために今すぐ始められる方法ですね。

投稿者: 伯税務会計事務所

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