2016.07.15更新

 何かをしようとするとき、またはしているとき、私たちの意識は外を向きがちです。

 「外」とは「他人」や「世間」のこと。人の言葉や考えに学ぼうと、他人ばかりを気にしていませんか。

 世間にスポットライトを当て、世間に自分を合わせようとしていませんか。

 人の評価を気にしたり、誰かのせいにしてみたり、世の中が良くないとかやり方が悪いとか、外ばかりに目や心が向いていないでしょうか。

 ここ数年は名言集がよく売れているようです。

 先人の英知にあふれた言葉にはありがたい教えがあり、名言に触れることで成長する自分がいるのも確かです。

 けれど「あなたにとっての成功とは何ですか?」と聞かれたら、果たして自分の言葉で答えられるでしょうか。

 外にばかり向かって追い求めようとする心を自分の内側に向け返し、本来の自分を照らすことを「回光返照」(かいこうへんしょう/えこうへんしょう)といいます。

 外に向けていたライトを内なる自分に向け、心の中を照らし出し、自分自身を省みるのです。

 外に向かって求める心が悪いのではありません。

 回光返照とは「外にばかり心を向けて他人の考えをなぞっていると、本来の自分を見失ってしまいますよ」という禅の教えです。

 時には内なる自分に光を当てて純粋な自分と向き合い、その自分が曇ったり汚れたりしていないか確かめてみてください。

 己の心を明るく照らせば真実の自分が現れます。その自分でもう一度考え、取り組んでみましょう。

 流行や人まねではなく、自分が大事にしたいこと、自分がやりたいこと、自分が求めること、自分だからできること。

 それが「真実」です。

 チルチルとミチルが探し求めていた幸せの青い鳥は、結局のところ二人に最も身近なところ、家の鳥かごの中にいました。

 今、抱えている商売の問題や悩みも、最終的には自分で決断するとなれば、やはり答えは自分の中にあるのかもしれません。

投稿者: 伯税務会計事務所

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