2019.12.15更新

 人間の脳細胞の数は生後をピークにあとは徐々に減っていく――。

 ひと昔前まではこういわれていましたが、近年の研究では人間の脳にある神経細胞は、日々増減を繰り返していることが分かってきたそうです。

 脳は非常に可塑性の高い器官で、私たちの脳は毎日、新しく起こる環境の変化に対応しています。

 例えば、仕事で新しいプロジェクトを達成したとします。

 その過程では、新しい仕事に意欲を持って取り組み、情報収集や調査によって知識をインプットして、蓄積してきた知識をアウトプットします。

 時にはチームの仲間と議論を交わし、自分の判断基準を見直したり新しい価値観に触れたりして刺激を受け、プロジェクトが完了すると達成感と共に満足感や充実感を得るでしょう。

 私たちの脳内では、こうした行動を通じて常に神経細胞が生まれたり、記憶の回路が新しく組み変わったりしているようです。

 少し専門的な話になりますが「クリスタルインテリジェンス」と呼ばれる脳の結晶性知能と「白質」と呼ばれる統括的知能は40歳ぐらいから伸びると考えられており、この2つが俗にいう本当の意味での知恵や頭の良さや知能の高さに関わるのではないかといわれています。

 単純な記憶力は17~18歳をピークに年々低下していくものの、脳には逆に年齢を重ねることで成長する部分があるのです。

 チャレンジや失敗を恐れず一生懸命に知恵を絞って商売をしてきた人は、数字として表れない部分でも、しっかりと積み上げてきたものがあるのです。

 AIやロボットの浸透は加速度を増していき、色々な局面で今までの常識が通用しなくなっています。

 時代や環境のせいにしたくなることもありますが、そんなときは脳の可塑性を思い出してください。

 あなたが「ついていけないよ~」と弱音を吐きそうになっても、脳には変化に対応する性質があります。

 仕事を楽しみ、充実感を得ることで脳は成長するのです。

 変化を恐れず、新しい経験ができることに喜びを感じ、感謝と共にある商売をこれからも続けていきたいですね。

投稿者: 伯税務会計事務所

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